はじめに
どうも、夏バテ気味の沖縄ライターの安部です。(熱中症にはお気をつけてくださいね!)
さて、今回は化学を愛する理系学生を取材しました。
自ら課題を感じ、解決していく姿を見ると自分も”頑張ろう!”と感じます。
ぜひ、ご覧ください!
プロフィール
名前:前川瑠里(まえかわるり)
所属大学:大阪府立大学工学域物質化学学類応用化学過程2回生(2020/8月現在)
化学にはまり、京都大学を目指すが…
化学プロジェクトに参加し、化学にはまる
「化学が大好きなんですよね、とても面白くて!」と、取材初めから化学愛が伝わる前川さん。
化学に興味を持ったきっかけは、出身校である京都の洛北高校がSSH(スーパーサイエンスハイスクール)で高校生向けの化学プロジェクトに参加したことです。
月に1回くらいの頻度で、京都大学や大阪大学などに行き、実験や講義を受けます。
その時に、結果がわからないことを紐解いて追及していく化学に惹かれ、化学が大好きになっていきます。
京都大学を目指し、浪人
「化学をもっと大学で勉強したい!」と想い、前川さんは化学系で大学を目指します。
「でも、応用科学分野で世界ランキングの高いところはどこなんやろ?」と疑問がわきます。
そうして、調べていくうちに応用化学分野はスタンフォード大学、ケンブリッジ大学、マサチューセッツ工科大学に次ぎ世界4位に京都大学がランクインしていました。
前川さんは、海外の大学進学も考えていました。
しかし、経済力や学力の事も考慮し、改めて考えていった結果「日本国内でしかも世界4位の京都大学を目指そう!」と決心します。
現役高校生の時は、京都大学B判定やC判定を模擬試験でとっていましたが、本番の入試で落ちてしまいました。
その時の前川さんは「実はショックではなくて、自分よりも勉強をたくさんしている人もおるよな~」と落ちたことを納得していました。
そして、両親に「研究者になるから、浪人したい!」と相談し1年間浪人生活を送ります。
人生の転機:空白の3月
「浪人ってどうでしたか?」と聞くと、
「明確な目的があったので勉強楽しかったですよ!もちろん、きつい面もあるけどね!」と前川さんは浪人生活を振り返ります。
勉強をすると、すこしずつ成績も伸ばす事ができ、京都大学の志望学科の中で10位に入ったこともありました。
そして、前川さんはオープン模試の成績も安定し、センター試験本番も9割2分(820点ほど)を勝ち取り、これは合格するんちゃうかな」と希望を抱きます。
ところが、2次試験が終わり、合格発表に行ってみると受験番号がありませんでした。(不合格の意味)
「今後何して生きていこう…私何も残っていない…」
前川さんは、不合格の事を知った直後から、将来の事を考え始めます。
「実は、3月の記憶も記録もほとんどないんですよね…」
それもそのはず、3月の2週間は携帯の電源を切り、3週間程の間家から出る事が無かったからです。(その後、大阪府立大学に入学します)
「そのくらい辛くて、ショックだったんだと思います」と話してくれました。
自分を見つめ直した先に見えた、理系の課題
「なんでそこまで化学に興味があるんやろう?」色々な分野を探索することに
内省をした3月を終え、大阪府立大学に入学した前川さん。
3月に、私何も残っていないことを実感した後、「自分ってなんでこんなに化学に興味があるんやろうな~?」と考えるようになります。
「もしかしたら、自分は化学以外の領域のことを知らないで化学の事を知っているから、化学が好きなだけじゃないのかな?それはもったいないな~」
と感じ、大学1年生の時は化学から距離を置くことにします。
1年生前期では、人工衛星を作ってみたり、マレーシアに語学留学に行ってみたりしました。
100人規模のイベント”関西オモロイ発見会”を開催!
前川さんは、活動をしていく中で、「実際にいろんなことをしている大学生と繋がりたいな~」と思うようになり、イベントを主催します。
そのイベントは”関西オモロイ発見会”という100規模の交流会イベントです。
25人くらいの活動をしてる大学生が登壇し、”やりたいことがわからない”や”活動したいけど、何をすればいいかわからない”という学生80人くらいを集めます。
そして、関西オモロイ発見会が終わった後、「大学生っていろんなことをやれるな~自分も何かしたいな~」と思うようになります。
「理系はなんでアウトプットする機会が少ないんやろ?」
前川さんは、イベントを企画運営していくうちに、経営やマーケティングの知識を自分で勉強してアウトプットすることができました。
その時、「あ、経営ってめっちゃ面白いな!」と感じたそうです。
しかし、いざ自身の大学生活を振り返ると、複素解析や微分積分などの専門的な知識の勉強と、課題に追われる日々が思い浮かびます。
高校の時に化学プロジェクトに参加し、アウトプットする機会があったことにより、化学が大好きになった経験から、前川さんにはある課題感が湧いてきました。
それは「理系の学生は文系の学生と比べて、知識をアウトプットする機会が少ない」という課題です。
「あ、これは理系の勉強をしていくうちに、アウトプットする機会がないから、どんどん興味が無くなるのもわかるわ~」
そう、思い始め「理系がアウトプットできる場所を作ろう!」と考え始めます。
やりたいこと
理系のアウトプットできる場所を作りたい!
理系大学生の「アウトプットできる場所を作り出したい!」
前川さんは、イベントの経験を通して、理系の学生が自分の専門分野のことを”面白い”と感じてくれるために、理系のアウトプットできる場所を作りたい!と強く感じるようになりました。
大学講義の中で、なにかしらの開発に携われることだけでも、意味があると前川さんは話します。
なぜなら、「この製品は、この知識をこういう風に使っているんだ!」のように、理系学生が学んでいる専門知識の活用法がわかるだけでも、講義を面白いと感じやすくなるからです。
理系の学生が学んでいる知識をアウトプットできたり、社会にワクワクできるようなものを作りだしていきたい!
研究者と理系学生と企業を繋げるイベントをやろう!
前川さんは、理系の学生のアウトプットする場所を作るために、企業の方や社会人・研究者の方も巻き込んだイベントを作ろうと考えています。
高校生向けの研究プログラムや、イベントはたくさんあるものの、研究が始まっていない大学1~3年生向けの研究プログラムはなく、アウトプット機会は中々ありません。
このイベントを通して、理系に関係している人たちの繋がりを作ろうと、前川さんは奮闘中です!
イベントのそのさきへ
「今回考えているイベントは、実は初めのほうなんですよね」
前川さんは、最終的に起業家と理系学生と研究者が交わるコミュニティを作っていきたいと考えています。
具体的には、理系の学生が研究に携われるようなプロジェクトが企画されたり、研究者と企業がコラボをしたりするコミュニティです。
「過去は変えられない、けどこれから自分が生きる今と未来は、いくらでも素敵に変えられる。」
「”京大に落ちてよかった!”そう過去を振り返って言える様な、未来がくる様に、自分が選んだこの選択の人生を充実させて、毎日一生懸命生きてます!」
「その一歩として、このイベント、そしてコミュニティがあるんです!」
求めていること
理系で同じ課題感を持っていて解決していきたい方、ぜひ一緒になにかやりましょう!
最後に
前川さんの記事は、どうでしたか?
ライター安部も理系大学生なので、取材中ずっと「わかる~、そうだよね!」と共感して聞いていました。
理系学生がアウトプットできる場所を作る。
僕もお手伝いできることがあれば、ガンガン手伝っていきたいと思います!
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