高野桃佳
目次
はじめに
どうも、日本でいち早く梅雨明けして”夏”を感じている沖縄ライターの安部です。
さて、今回は泡盛ガールの高野桃佳さんを取材しました。
高野さんは、一度社会人になったものの大学に入学するという異色の経歴の持ち主です。
あたりまえや常識に縛られている方、行動をしたい方に、ぜひ読んで頂きたいひと記事です。
プロフィール
名前:高野桃佳(たかのももか)
出身:千葉県
所属:琉球大学
短大から就職、そして琉球大学へ
短期大学生から、一度社会人に
高野さんは、琉球大学に入学する前、東京の青山学院女子短期大学で現代教養学科に所属し、法律の勉強をしていました。
その後、大学進学はせず中古車の営業職に就職。
営業の先輩の教育もあり、自分自身の努力もあり、営業成績は新入社員100人中のトップ10にも入り、営業の忙しさや辛さを感じながらも、少しづつ楽しいことも感じてきます。
しかし、営業の仕事ををしている一方である違和感を感じていました。
「仕事して、給料もたくさん貰えて、自分の好きな事(旅行)がたくさん出来たんだけど、全然満たされない。」
「このままの人生でいいのだろうか?」
そのような違和感が残る中、名古屋本社に招集がかかり1ヶ月ほど名古屋出張をします。
旅BARで「新しい生き方」を知る
名古屋の本社勤務をしながら、生き方を変えるきっかけがありました。
その場所とは、当時1年間限定で21歳の店長が経営していた「旅BAR aohana」です。
お客さんとして来ていたメンバーは、とても個性的でした。
大きなリュック一つだけを背負い、徒歩で日本一周している人や、顔面にあざをもちながらも力強く生きるクリエイター、オーストラリアに留学し騎手になる為に競馬学校に通う過去を持つ人などなど。
様々な考え方で生きる人たちに、触れる日々を過ごしました。
それまで高野さんにとって「仕事をして結婚して…」という生き方しかないと思っていました。
しかし旅BAR aohanaで、生き方はひとつでは無いという事に気づきます。
そして、個性的な人たちと色々と話をする中で、「好きなことを仕事にする!」という考え方に特に共感し、まずは自分の好きなことを探す時間を作ろうと決意します。
「好きなことを仕事にする」為に、沖縄へ
まず高野さんは、「自分の好きなことを探す時間」をつくる為に、仕事を辞めました。
そして、新たな出会いやきっかけを探すために、どこか今とは違う場所や環境に踏み込むことを考えました。
そこで選んだのが、沖縄です。
沖縄には、縁もゆかりもありませんでしたが、名古屋で「旅人の聖地(旅人が気に入って帰って来れない場所)」と聞いて、少し興味がありました。
そして沖縄に上陸し、はじめは一人旅からスタートしました。1ヶ月かけて沖縄県内のゲストハウスを転々と回りました。
そこでは、「色々な人達の話を聞こう!」と思い、たくさんの言葉に耳を傾けました。
すると、人と話すことで新しい価値観をどんどん吸収していきます。
そんな中、「YumeWoKatare Okinawa」という琉球大学北口のラーメン屋さんの店主ダンさんに会います。
当時、その場所はオープン前でしたが、魅力溢れる人たちが居て、大学生を中心にみんなで作り上げていくラーメン屋さんでした。
「夢を語る場所をつくる」ことがコンセプトと聞き、夢を探している高野さんにとって、その場所にいる事が私の好きなことを見つける1歩になると確信し、その店舗で働くことを決めました。
大学入学に至るきっかけ
YumeWoKatareで働いている内に、次第に大学生の友人が増えて来ました。
そのうちに「大学生の可能性」の魅力に気づきました。
大学は、自分がやりたいと思うことが、何でもできる特別な存在なのです。
留学したい!と思ったら、留学相談に乗ってくれる先生が居るし、お金がなくてもトビタテ留学JAPANなど国が援助する留学制度があります。
起業したい!と思ったら、その地域の学生ということで協力してくれる会社はいるし、メンバー集めも大学内で見つけることもできます。
お金に関しては借りるのは難しいかも知れませんが、アルバイトでいくらか稼げば、小さな事業くらいなら出来ます。
勉強したい!と思ったら、別の学部の授業も受けることができるので、興味のある分野の授業を受けたり、資格をとることだって出来るのです。
これら全ては、時間もお金も兼ね備えないと、なかなか出来ないのです。
しかしそれを補助してくれるシステムがある。
その貴重さに気づいた時に琉球大学に編入しました。
好きなものとの遭遇
高野さんは、昔からお酒が大好きでした。
「お酒のどこが好きなんですか?」と質問をすると。
「私、相手にどう思われるんだろう?みたいに、周りの目や相手の顔を伺いすぎて本心を話すのが苦手なんだよね、
そんな私でも、お酒が入ると本心から楽しいし、本心から話すことができる!だから、お酒は好きなの。」
と答えてくださいました。
そんな中、沖縄に来て泡盛を飲み「あ、これ美味しい!」と感じます。
しかし、県内でも泡盛を好んで飲む人はそこまで多くないということを知りました。
「なぜこんなに美味しい泡盛を、みんな飲まないんだろう?」と泡盛について興味をもつようになります。
泡盛の現状を身近に感じたとき
「自分の好きなもの」を見つけるきっかけになったのは、ある酒造所との出会いです。
津嘉山酒造所。国家指定文化財でもある建物は戦前から唯一残っている酒造所です。
戦前からの沖縄の暮らしを感じる建物や、昔ながらの手作業で泡盛を製造をする姿、そしてそこで地域に密着しつつ、楽しそうに働く酒造所の人に衝撃を受け、思わず
「ここで働きたいです」
と思わず口にでてしまったことがきっかけで、
製造を手伝わせていただいたり(長期的に雇われて働くことはしませんでしたが)、催事の時にも売り子としてよんでくれり、ご飯に行ったり
「沖縄のお父さんと呼んでくれ」
といってくれるほどの仲になり、言葉に本当に嬉しく思います。
しかし、色々と話を聞いたり、勉強していく中で泡盛業界の深刻な実情を知ります。
いくら作ってもなかなか黒字にならない…
しかし、地域密着だからこそ、地域の人々に求められている限り、借金を背負っても続けたいと作り続ける酒造所の過酷さを知りました。
赤字が続いたことがきっかけで、製造者の高齢化、後継人不足、そういったことから廃業や休業に追い込まれる酒造所が増えています。
その現実を見て、
「私の好きな泡盛もいずれか飲めなくなる。そして、その泡盛が途絶えたら二度と同じ物を作り出すことが出来ない…..」
そう考えた時に、泡盛の復興に貢献したいと決意しました。
やりたいこと
「好きなことを仕事にする」生き方
はじめは飲むのが好きな泡盛でしたが、色々な角度から見ることができた時に「泡盛」そのものに恋に落ちてしまいました。
そして、その好きなものへの関わり方としてその関連がある所で働くという選択肢以外でもいいんじゃないかと、今は考えています。
結果的にこの思いが仕事になるのか分かりませんが、私の気が済むまで好きなものを追及し、みんなに知ってもらうことが私のやりたいことです!
泡盛マイスターの資格を取得する!
そのために、現在勉強しているのが、泡盛マイスターという資格です。
泡盛マイスターとは、銘柄ごとの味の違いや歴史、料理との相性やテイスティング、製造方法や医学的効果、酒類全般などに精通した総合的なアドバイザーになるための資格です。
現在、高野さんは、今年の試験に向けて勉強を頑張っています!
お酒との上手な付き合い方を発信する!
また、高野さんは酒造所を回ったり、勉強している中で、泡盛に限らずお酒全般に蔓延る、ある風潮を変えたいとも考えさてます。
その風潮とは、「お酒は悪だ!」という風潮です。
高野さんは、お酒は悪というよりもむしろ「現代に必要なものこそ、お酒なんじゃないか?」と思っています。
「悪いのは、お酒を過剰に肯定し、分別なくお酒を飲んでしまう人達なだけで、別にお酒自体は悪くない。
むしろ、お酒の魔法で本音で語り合うことが出来たり、本来の自分を認めてあげれるんじゃないの?」
そう考え、お酒との上手な付き合い方を発信することで「お酒は悪だ!」という風潮を無くしていきたい!と考えています!
求めていること
「泡盛のことを気になる人は、ぜひ私に聞いてほしい!」
「泡盛ってどういうお酒なの?」や「泡盛の飲み方どうすればいいの?」など疑問があれば私に聞いてください!
そして、「泡盛が苦手…」という人も、普段どういうお酒が好きという事を教えて下さったら、それにあった泡盛を作る事が出来るので、ぜひお気軽に聞いてください!
最後に
高野さんのHiDANEいかがだったでしょうか?
最近自分自身と向き合う時間をとる事が出来なかったので、とてもしびれる取材でした。
忙しさに負けて、自分自身を見失いそうになるとき、どうなりたいか?がわからなくなったとき、一度立ち止まって自分と対話していこうと思います。
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ではまた次回のHiDANEでお会いしましょう!